2021-01-01から1年間の記事一覧
「独裁者」の時代を生き抜く27のヒント (文春文庫 い 81-9) 作者:池上 彰 文藝春秋 Amazon 「国家に対して、バラバラになった個人は弱いわけですね」(池上彰、佐藤優との対談にて) ニュースををわかりすく知りたいなら池上彰の話を聞くべきだ。この本では…
MATRIX / MATRIX RELOADED / MATRIX REVOLUTIONS Amazon 「みんなすぐに自由を忘れてしまうからな」(ネオ) 「ええ、こいつのせいでね」(トリニティ) まさかのマトリックス第4弾。18年前に完結したトリロジーの正当な続編。トーマス・アンダーソンはゲ…
一枚の絵から 海外編 作者:高畑 勲 岩波書店 Amazon ジブリの漫画映画監督・高畑勲が一枚の絵から、思うままに語る一冊。 圧倒的インテリで理屈屋の高畑監督の語りはとても楽しい。本当に一枚の絵から、じつにいろいろな話を展開してくれる。「絵を楽しむ」…
ニュースの読み方使い方 (新潮文庫)作者:彰, 池上新潮社Amazon ニュースの達人池上彰さんが情報収集とその活用についてノウハウを一挙公開するという本。 普段、何気なくニュースを見たり新聞を読んだりしているが、そこから真に情報を得るというのは大変に…
なんくるなく、ない―沖縄(ちょっとだけ奄美)旅の日記ほか (新潮文庫)作者:よしもと ばなな新潮社Amazon よしもとばななさんのエッセイ。1999−2005年にかけて、沖縄旅行の記録と日々の想いが綴られる。 エッセイというよりかは日記に近い。読者というよりは自…
遠巷説百物語 「巷説百物語」シリーズ (角川書店単行本) 作者:京極 夏彦 KADOKAWA Amazon 昔、あったずもな。 巷説百物語シリーズ第6弾。舞台は東北盛岡領遠野。浪人、宇夫方詳五郎は秘密裏に遠野を治める盛岡藩筆頭家老・南部善晋の命を受け、庶民の巷に広…
ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部: 舞台脚本 愛蔵版 作者:Rowling, J.K.,Thorne, Jack,Tiffany, John Pottermore Publishing Amazon 「しかし、この連中がここに並び立つなら、僕もここに立つ」(ロン) ハリー・ポッター・シリーズ。まさかの8作…
ひとりで生きていく 作者:ヒロシ 廣済堂出版 Amazon ひとりで生きる、 それは旅をするように、 日々を生きるということ。 「ヒロシです・・・」でおなじみ(だった)芸人ヒロシが生き方を綴る本。 人間いろんなしがらみのあんかで生きている。それはときに人…
天国ゆきカレンダー (ハヤカワ文庫 JA ニ 4-1) 作者:西本 秋 早川書房 Amazon 七果は高校でいじめられていた。クラスメートたちは夏休みの課題と称して残酷な日課を書いたカレンダーを七果にわたす。そこには8/31に自ら命を絶つ支指示が。ふっきれた七果は贔…
分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議 作者:河合 香織 岩波書店 Amazon COVID-19が人間社会を脅かして久しい。日本では「専門家会議」が立ち上がり、政府と意見を交わしながら取るべき対応を模索していった。2020年2月から、同年7月までのその奮闘を主…
映画ポスター、帆布、84.5cm×59.4cm 007 ノータイムトゥーダイ OO7 NO TIME TO DIE パロマ 大きなポスター、趣味、壁の装飾、寝室の装飾に最適です JHao Amazon 007シリーズ最新作。MI6を引退したボンド。前作のボンドガール・マドレーヌとすっかり出来上が…
うつノート 精神科ERに行かないために (集英社文庫) 作者:備瀬哲弘 集英社 Amazon 現役精神科医である著者が具体的な患者例をあげて、うつ病をとりまく実情を綴る一冊。うつ病患者が5例。そして「D'」と表現されるうつ病と正常の境界の症例が5例。 全体を…
精神科ER――緊急救命室 (集英社文庫) 作者:備瀬 哲弘 集英社 Amazon 現役精神科医が語る精神科「救急」のドキュメント。 精神というものはなんなのか。僕にはもう一つクリアでは無い。しかし、この本に記されるように、確かに精神を病む人というのは存在する…
九つの、物語 (集英社文庫) 作者:橋本紡 集英社 Amazon ゆきなは大学生。読書家のお兄ちゃんと二人で暮らしている。大学では彼氏もできた。でも、おかしなことがある。お兄ちゃんは死んでいるのだ。9つの有名文学を章に冠して、心温まる物語を送る。 表題は…
とりつくしま (ちくま文庫) 作者:東直子 筑摩書房 Amazon この世に生きるものは皆死ぬ。死んだあと、魂だけになったあと、この世に未練のあるものは「とりつくしま係」に声をかけられる。最後にもう一度だけ、モノにとりついてこの世に戻ることができるのだ…
金子みすゞ童謡集 (ハルキ文庫) 作者:金子 みすゞ 角川春樹事務所 Amazon 大正時代の詩人・金子みすゞの童謡集。その優しい視線はすべての読者の心にさわやかな風を送り込む。 最近だと”こだまでしょうか”の詩でおなじみの金子みすゞ。しかしそれ以外にも素…
大学とは何か (岩波新書) 作者:吉見 俊哉 岩波書店 Amazon だから大学が、単に国家のものでも、国民のものでも、産業界のものでも、教師たちのものでも、さらには学生たちのものではないとするならば、大学はいったい誰のものなのか。 大学とは何か。その問…
コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版 作者:マルク・レビンソン 日経BP Amazon 本を書くのはそもそも孤独な作業だが、「コンテナ物語」はとりわけ孤独だった(著者) あらすじ 本書に描かれるのはコンテナの歴史だ。コンテナとはでか…
荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書) 作者:荒木 飛呂彦 集英社 Amazon ジョジョの奇妙な冒険の作者・荒木飛呂彦が自らの漫画の作り方を大公開。 著者も冒頭で述べるように、いわゆる「ハウツー本」でよく見かける「漫画の描き方」系の本。この系統を読んだこと…
黒塚 KUROZUKA (集英社文庫) 作者:夢枕獏 発売日: 2014/03/25 メディア: Kindle版 平安時代。九郎坊と大和坊は追手に追われて山奥の民家へ逃げ込む。そこには黒蜜という女が一人で暮らしていた。3人の暮らしは幸せだった。しかし、突然の嵐が幸せな…
オックスフォードからの警鐘 グローバル化時代の大学論 (中公新書ラクレ)作者:苅谷剛彦中央公論新社Amazon 著者は元東大教授。そして現在はオックスフォード大学教授である。そんな、日本と欧米のトップ大学に籍を置いた著者の目線で日本の大学教育を語る一…
歴史探偵 忘れ残りの記 (文春新書 1299) 作者:半藤 一利 発売日: 2021/02/19 メディア: 新書 自称・歴史探偵、半藤一利のエッセイ集。ここに収めされたあとがきが氏の絶筆であるという。 ぼくが著者を知ったのは5年ほど前だろうか。当時ジブリブームが個人…
夫のちんぽが入らない (講談社文庫) 作者:こだま 講談社 Amazon 大学入学とともに上京してきた私。アパートで暮らす先輩との交際がはじまり、その日を迎える。しかし、彼のちんぽがはいらない。結婚し、彼が夫となったあともその問題は解決していない。ちん…
令和を生きる 平成の失敗を越えて (幻冬舎新書) 作者:半藤 一利,池上 彰 発売日: 2019/05/30 メディア: 新書 (自民党改憲草案について)「歴史に何も学ばず、歴史を無視し、ただ多数の力で押し切ろうとしているとんでもない動きだと思います」(半藤一利) …
病牀六尺 (岩波文庫) 作者:正岡 子規 発売日: 1984/07/16 メディア: 文庫 病牀六尺、これが我が世界である。 正岡子規は若くして死んだ。当時不治の病であった結核に侵され、脊椎カリエスに苦しんだ。それでも筆を取り続けた子規が、死の2日前まで新聞に連…
推し、燃ゆ 作者:宇佐見りん 発売日: 2020/09/10 メディア: Kindle版 推しを本気で追いかける。推しを解釈してブログに残す。 推しがファンを殴った。ネットは炎上。ファンは騒然。あたしはそれでも全力で推すだけ。それが私の背骨なのだから・・・。 芥川賞…
虚実妖怪百物語 序/破/急 (角川文庫) 作者:京極 夏彦 発売日: 2018/12/22 メディア: Kindle版 鬼が妖怪をコロスーーー 妖怪好きは馬鹿である。そしてそれを自認してそれぞれに勝手なことをやってきた。妖怪雑誌「怪」の関係者たちもそうだ。しかし、ある日…
ドーン (講談社文庫) 作者:平野啓一郎 発売日: 2012/12/17 メディア: Kindle版 近未来。AIを駆使した監視カメラネットワーク「散影」が国家を覆い、一方で個人のなかの異なる個性「分人(デイヴイジユアル:dividual)」が思想として定着した時代。宇宙飛行…
三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 三島由紀夫 Amazon 「ぼくは君たちのパッションだけは信じる」(三島由紀夫) 実際の映像を用いたドキュメンタリー。1960年代。左翼活動を続ける「東大全共闘」は安田講堂を追い出され、次の一手として討論会を開く。白…
この国のかたち(一) (文春文庫) 作者:司馬遼太郎 発売日: 2016/12/09 メディア: Kindle版 司馬遼太郎が日本という国を、そこに生きた人々を改めて捉え直すエッセイ集。 20篇ほどの短編で構成されているのでサラリと読める。が、困ったことにさらさらと読…