ハリー・ポッターと呪いの子
「しかし、この連中がここに並び立つなら、僕もここに立つ」(ロン)
ハリー・ポッター・シリーズ。まさかの8作目。ハリーの物語が終わってから19年、かつての子どもたちは大人になっていた。ハリーも今や子供の親。長男・アルバス・セブルス・ポッターがホグワーツに入学するところから物語は始まる。
ぼくがハリー・ポッター・シリーズを読んだのはいつのことやら。もう随分昔のように思える。登場するキャラクターたちは懐かしく、それぞれの成長と変わらないところに驚きと微笑ましい感情を覚える。
本作は舞台の脚本となっており、シェークスピアから受け継がれるイギリスらしさを感じる。原作にはローリング女史を始め3名が名を連ね、研ぎ澄まされた脚本となっている。すなわち、過去のシリーズを印象的に引用しつつも、全体に新たなワクワクする物語を綴ることに成功している。こういうすぐれた脚本が日本でも生まれてくるといのだが。
とかく懐かしい一冊であった。優れた作家の心の中でキャラクター達は生きている。またローリング女史が物語を紡ぐことに期待している。