続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

一枚の絵から 海外編 高畑勲

 

 ジブリの漫画映画監督・高畑勲が一枚の絵から、思うままに語る一冊。

 

 圧倒的インテリで理屈屋の高畑監督の語りはとても楽しい。本当に一枚の絵から、じつにいろいろな話を展開してくれる。「絵を楽しむ」とはこういうことかと、改めて思い直すことができた。また、監督の記憶力にも驚かされる。いつ、どこで、どんな展覧会があり、自分がどんな絵をみて何を感じたのか、次から次へとよく出てくるものだ。資料が残してあるのかもしれないが、それにしてもすごいと思う。

 

 絵が好きな人にぜひ読んでほしい。絵の印刷も大きくてきれいだ(残念ながらいくつかの絵はページにまたがっているので完全には見えないが)。高畑監督と一緒に絵をみて、その含蓄を語ってもらっているような気分になれる。