続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

2022-01-01から1年間の記事一覧

複眼の映像 橋本忍

複眼の映像 私と黒澤明 (文春文庫) 作者:橋本 忍 文藝春秋 Amazon 閃きを掴むためには、他のあらゆる一切を・・・その結果生じる傷などはあろうとなかろうと問題ですらない(黒澤明を論じて、著者) 黒澤映画は「世界」の映画となった。しかし、もちろん映画…

談志のはなし 立川キウイ

談志のはなし(新潮新書) 作者:立川キウイ 新潮社 Amazon 落語家・立川談志の最後の弟子、立川キウイが師匠の思い出を語る一冊。この手の本には立川談春の「赤めだか」や立川志らくの「雨んなかのらくだ」があるけれど、この2人は立川一門の中でも高弟にあ…

オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る オードリー・タン

オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る 作者:オードリー・タン プレジデント社 Amazon 「自発性」「相互理解」「共好」(デジタル社会で求められる三つの素養について、著者) COVID−19の混乱が世界に広がる中、台湾社会はは初期から非常に良い動きを示…

多動力 堀江貴文

多動力 (幻冬舎文庫) 作者:堀江貴文 幻冬舎 Amazon ホリエモンこと堀江貴文が語る仕事の思想本。 合理的で、効率よく、成果をもとめて行動する。まさに現代の先端を走り続けるスタイル。もちろん日本社会の古い慣例にはとらわれない。ズバズバした物言いで世…

地球から来た男 星新一

地球から来た男 (角川文庫) 作者:星 新一 KADOKAWA Amazon 星新一のショートショート。久々に読んだ。なんとなくこの表紙の絵が気に入ったのだ。不思議な世界観がよく出ているように思う 気軽に肩の力を抜いて、そして5分ほどで読めてしまうショートショート…

東京焼盡 内田百閒

東京焼盡 (中公文庫) 作者:内田 百けん 中央公論新社 Amazon 明治の文豪・内田百閒によるエッセイ。というか日記。第二次世界大戦のさなか、身の回りのできごとをつぶさに、コミカルに、そしてときにシニカルに綴る。 これぞ「戦時下の庶民」の日記といえる…

ばけもの好む中将 瀬川貴次

ばけもの好む中将 平安不思議めぐり (集英社文庫) 作者:瀬川 貴次 集英社 Amazon 平安の世。夜の闇がいまよりもずっと深かった時代。中将の宣能は容姿端麗・頭脳明晰と非の打ち所のない人物。そんな彼のたった一つの問題は「ばけもの」に興味津津というとこ…

激動の昭和史 軍閥

激動の昭和史 軍閥 小林桂樹 Amazon 昭和の時代。太平洋戦争へ突入していく日本を描く映画。実際の映像を交え当時の空気をリアルに再現する。 こんな映画があったんだ、という印象。1970年公開の作品で、戦争や国のあり方、非常時におけるメディアの存在意義…

本を読む本 MJアドラー、CVドーレン著 外山滋比古、槇未知子訳

本を読む本 (講談社学術文庫) 作者:J・モーティマー・アドラー,V・チャールズ・ドーレン 講談社 Amazon これは「本を読む人」のための本である(第一章冒頭) 1940年代にアメリカで刊行された一冊。世界中で翻訳され読みつがれているこの本は、ぼくが敬愛す…

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム

映画 スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 特別版パンフレット 未読 ノーブランド品 Amazon With great power comes great responsibility (劇中のとある人物のセリフ) スパイダーマン新三部作の3作目。前作で世界中に正体を知られたスパイダーマン。果た…

奇跡の人 ヘレン・ケラー・著 小倉慶郎・訳

奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 (新潮文庫) 作者:ヘレン ケラー 新潮社 Amazon 1900年頃のアメリカ。目が見えず、耳が聞こえず、言葉もしゃべれない。ヘレン・ケラーは幼少期の病気により三重苦となる。しかし、家庭教師のサリバン先生の献身的な教育により、…

方丈記私記 堀田善衛

方丈記私記 (ちくま文庫) 作者:堀田 善衛 筑摩書房 Amazon 1945年3月10日、東京大空襲である。当時27歳だった著者も空襲に巻き込まれ、その騒乱のなかで方丈記を再発見する。 鴨長明の方丈記はたしか中学だか高校だかの国語の教科書で読んだと思う。いわゆる…

野生の思考 クロード・レヴィ=ストロース

野生の思考 作者:クロード・レヴィ=ストロース みすず書房 Amazon 私にとって「野生の思考」とは、野蛮人の思考でもなければ未開人類もしくは原始人類の思考でもない。ーーー著者 文化人類学者である著者が、長い年月をかけ非文明社会の現地調査を積み上げた…