続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

ジョン・ウィック

 

ジョン・ウィック(吹替版)

ジョン・ウィック(吹替版)

  • 発売日: 2016/02/10
  • メディア: Prime Video
 

 

かつて凄腕の殺し屋だったジョンは(たぶん)結婚を期に引退する。しかし、最愛の妻は病死。死後に彼女からのメッセージとともに届けられた子犬とともに生活を築こうとするジョンだったが、ロシアン・マフィアのボスのバカ息子がうっかりジョンを襲い、子犬を殺し、愛車を強奪する。復習に燃えるジョンをを、もはや裏社会は制御できない・・・。

 

というわけでキアヌ・リーブスが主演のアクション映画。かつてマトリックスで端正な顔立ちを披露したキアヌは、今作では髭面のおっさんである。といっても、こちらのほうが素のキアヌなのかもしれない。

 

ストーリーは単純明快。しかし、この映画はアクションと台詞回しがいい。

 

キレッキレのアクション。しかもジョンは基本的に銃を両手持ちで撃ち、原則ヘッドショットで敵の息の根を止める。どんな対象にも少なくとも2発は撃つ。この辺の殺しのルールを守り抜く感じがジョンを凄腕の暗殺者に見せている。もちろんミリタリーオタクにはものたりないのだろうが、素人は十分リアルだ。

 

少ない言葉で限界ギリギリのやりとりをする台詞回しもかっこいい。西部劇映画に通じるところがある。それは高度な頭脳戦であり、また現実を僅かに超越している。そしてそれがそのままガン・アクションに転じられている。

 

裏社会の描写も実に見事だ。中途半端なエンターテイメントではなく、そういう社会の存在をリアリティをもって描写している。例えば、暗殺者専用のホテルや死体清掃業者、そこでしか通用しないコイン、仕事に徹しきれないスナイパー。

 

ただ、個人的にはシリーズの続編を見るつもりはない。この作品は1本で完結していると思う。ハリウッドの「当たった映画はとりあえず3部作で稼いどけ」に乗せられ続けられるのはちょっといやなのだ。