続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

世界史のなかの昭和史 半藤一利

sekaisinonakano

 

  半藤一利の昭和史3部作完結編。表題通り昭和という時代を、世界の動向と照らし合わせ昭和日本とはなんなのかを歴史探偵を自認する著者が語る。

 ぼくは歴史が苦手だ。昭和の時代も何があったのかといわれればよくわからない。大事に世界大戦もぼんやりとした認識しかない。そんなぼくにでも、著者は歴史の流れをしっかりと教えてくれる。

 ヒトラー率いるナチス・ドイツの暴走。スターリン率いるソ連の虎視眈々とした動き。英仏の怯え。機会をうかがうルーズベルト米国。

 この本のいいところは「現代の目線」で歴史を追ってくれることだろう。おかげで現代を生きる僕にも歴史の流れを実感することができる。当時の人々に共有される空気は今の僕たちにはわからない。でも、著者のが現代の言葉で噛み砕いてくれることで感じることができる。

 そうはいってもぼくには歴史はよくわからない。ただ、部分部分を学んだことで、この昭和という時代を学ぶことが、せめてこの時代を学ぶことが、これからの時代生きていくことに通じるような気がする。歴史とは、生きていく知恵の源なのかもしれない。