続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー ロン・ハワード

スターウォーズの準主役、大胆不敵なアウトローハン・ソロ」に若き日を描く物語。帝国に支配されたどん底からの脱出、チューイとの出会い、失敗の数々などkidであったころのアウトローがそこにある。

全体として展開が早く疾走感のある感じは好みが分かれるかもしれない。バタバタした感じはハン・ソロのキャラクターと合ってる気もするが、一方ごちゃごちゃしてよくわからないシーンもある。これはおそらくメインシナリオに、ファン向けの要素を盛り込んだせいだろう。オマージュシーンが随所に散りばめられている。

ソロだけでなくチューイにスポットが当たるのも良かった。これまでソロの相棒という以外は謎が多く、おまけ感が強かったチューバッカだが、ソロとの出会い、相棒になる経緯が描かれてキャラクターに深みが増した。そしてそのチューイだけが、現在進行するトリロジーで生存している。これからのチューイの活躍に期待したい (ディズニーさん、どうか)。

総じて、一本の映画として悪くない。ただ、世間では評価が分かれるようだ。これは観覧車がスターウォーズファンか否か、という点が影響するのだろう。ご存知の通りスターウォーズはディズニーに版権が移り、現行のトリロジーはあからさまにディズニー映画になっている。わかりやすく、大衆に響く映画だ。ジョージ・ルーカス監督のスターウォーズとは違う。エイリアンの造形1つとっても、ディズニーが無難な (というよりルーカス監督がぶっ飛んでいるのかもしれない) ものを作っているにが良くわかる。「スターウォーズ?昔みたけどどんな話だっけ?」「初めて見るから楽しみー」というような人には普通に面白いアクション映画に見えるのだ。一方で、過去作を繰り返し観てきたファンには粗がみえるのだろう。

個人的には宇宙空間で襲ってくる馬鹿でかい怪物が、普通に眼とか口を持ってるのが嫌だった。ルーカス監督ならあんな造形にはすまい。あとモブも含めてエイリアンにヒト型のものが多すぎる。本当に銀河を駆ける物語なのか?