続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

山と食欲と私 信濃川日出雄

 

山と食欲と私 1巻: バンチコミックス

山と食欲と私 1巻: バンチコミックス

 

 

久しぶりにいい漫画と出会った。とりあえず5巻まで読んだので。

 

単独登山女子・日比野歩は週末になると登山に出かけ、山の上でのご飯を楽しみにあちらこちらと山を行く。ベースはそんな短編で、ところどころに会社の様子、社内の友人などがでてきて、まるで現実にいそうな一人の人間を描いているのがおもしろい。

 

作者の登山知識も素人の僕から見れば大変興味深い。たぶん、ある程度作者自身が登山に精通して実際に経験があるんだろう。登山の面白さに説得力が有る。たぶん、それは歩に訪れる予測不能なトラブルとか絶妙な微妙な人間関係からくるんだろう。

 

個人的にとても登山をしてみたくなった。現実社会を離れた世界を歩くのもおもしろそうだ。いや、むしろ山のほうがむき出しの現実かもしれない。山の上で自炊ができるノウハウがあれば、大災害に巻き込まれてもリュックひとつで3日ぐらいは(準備があれば)生きていけるんじゃなあないだろうか。なるほど、登山とは、現代社会からみれば、極限状態での生活を体験することではないだろうか・・・と、そんな馬鹿なことを考えるのもバカバカしくっておもしろい。