- 作者: 花沢健吾
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/02/28
- メディア: コミック
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『生きてりゃ痛いに決まってるでしょ‼︎』(長尾さん)
アイアムアヒーローで飛ぶ鳥を落とす勢いの花沢健吾さんの処女作。ボーイズンザランといい、このひとはダメ人間を描くのが上手すぎる。
デビュー作でしかも打ち切りなので荒もあるがそれでも『やりたいことをやった』というのが伝わる作品。男ならきっと一度は妄想した仮想現実を描く。世界観は違えども、主人公コーイチローはアイアムアヒーローの英雄の原型だし、長尾さんは小田さん、月子は比呂美ちゃんだろう。
そしてテーマも一貫している。ルサンチマンではコンピュータネットワークによる非現実空間が描かれる。アイアムアヒーローでは、まだ定かではないが、ZQNによる非現実空間が形成されつつある。リアルとアンリアルの闘いこそ花沢健吾のテーマなのだろう。
現実は往々にして辛いものだ。それでも花沢健吾はこの作品で現実への回帰を描いた。アイアムアヒーローの結末はどうなるのだろうか。この進歩の激しい世界で、 花沢健吾の答えはどう変化しているのだろうか。
追記
なんだかんだ書いても、この作品の根っこは、ヒロイン月子ちゃんの可愛さにある。こんな彼女が非現実空間に居れば世の多くの男性は帰ってこれないだろう。。。