続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け

 

 スター・ウォーズ最新作。ディズニー制作3部作のラスト。エピソード7・8を観てしまった身としては、見に行くのが義務というところ。正直、あんまり期待はしていない。

 

やはりどうも、ルーカスの手を離れたことで世界観のの厚みがなくなってしまったと思う。当然といえば当然なのだが。加えてディズニーが入ったことで、キャラクター商売を念頭に置いた映像・ストーリーが強すぎる。

 

前半の感想は「レイのバカ!もうしらない!」であった。ジェダイの修行で力をつけ過ぎたのか、その力の扱いを知らないのかよくわからないが単独行動がすぎる。結果、チームを危険に巻き込みまくっている。チューバッカは捕虜になるし、敵船中でも単独行動のために仲間を危うく死なせるところだった(しかし、ここはさらに薄っぺらいキャラクターのおかげで危機を脱する)。

 

後半はこれまでの贖罪であろうか。シリーズのオマージュや過去キャラクターを取り上げ、今までの「新シリーズ路線」を一気に覆していく。ルークのXファイター、まさかのラスボスパルパティーン。前回死んだハン・ソロもちょい役で登場。

 

個人的にはラストバトルの迫力の無さにがっかりだった。パルパティーンのシス・ライトニングをライトセーバーで受けるレイ。しかし、一本では力負けしてしまう。だが、もう一本のライトセーバーを得ることで見事ライトニングを跳ね返す。ライトセーバーってそういうものだっけ?あとこのときのレイの肘が曲がった状態で攻撃をうけているが、こういうときって肘を伸ばした状態で受けるほうが自然じゃない?

 

「つながり」をテーマにしていることはわからんでもないが、肝心のレイとカイロ・レンのつながりとはなんだったのか。対のフォースってなんやねん?小説版とかで補足するのだろうか。いや、映画の中でやれよ。

 

「フォースのバランス」はこれで良かったのだろうか。正義が悪を討ち滅ぼす。そんな勧善懲悪がこれまでのスター・ウォーズの世界だったろうか。ルーカスはそんな意味でフォースの場バランスをもたらすものとして、アナキンとルークを作り上げたのだろうか。

 

大いに疑問が残るし、大いに不満な3作目であった。ただ、ディズニー3部作としてみれば70点ぐらいなのかもしれない。ルーカスのスター・ウォーズは、もう、とっくの昔に終わったのだから。