続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

シン・ゴジラ

『あれが、ゴジラか・・・』(矢口内閣副官房長官

庵野秀明監督による怪獣映画。特撮好きによる特撮好きのための映画・・・かと思ったら大間違い。日本の力を見せつけられる映画を見でした。これは1800円出してもいいと、久しぶりに感じたこと映画を見だった。

ストーリーとしては『怪獣映画+踊る大走査線』というところ。人智を超えた存在に対して、人類はどう対応してするのか。圧倒的なリアリティで描く。現場、政治、外交、科学、信念。様々なものが織り成す人間ドラマが真骨頂。ゴジラはそのための舞台装置なのだ。

ゴジラの設定も凄くよかった。えら呼吸のゴジラは水からあがり肺呼吸と自重を支えられる足を得る。今までゴジラが海の中でどうやって生活していたのか謎で仕方なかったが、なるほど両生類の如く変態するのか。さらに環境に適応し、ゴジラは変態を超える固体進化とでもいうべき現象を起こしていく。まさに完全な生物というべき姿であった。

タイトルの『シン』はどういう意味なのか。随分と話題になっているようだ。

この『シン』は様々な意味が込められているからこそカタカナなのだろう。個人的には『新』『神』『sin』だと感じた。新しい設定、能力のゴジラ人智を超えた神のごとき存在としてのゴジラ。人が作り出した罪としてのゴジラ、という意味だろうと思っている。

このゴジラによる日本の力危機に対して、日本の力を結集して闘いが繰り広げられる。『日本の力はどうだ!』というメッセージを感じた。今の停滞した日本社会は自分たちの力を見つめ直すことで再起動するのかもしれない。