鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ 川上和人
鳥類学者・川上和人さんのエッセイ。日々の研究活動、とくに離島等への調査活動についておもしろおかしく語る。
なんというか、こういうのが生粋の研究者なのであろう。意味があろうがなかろうがおもしろそうなものを知ろうとする。基礎科学をないがしろにしてきた現代日本において、大変貴重な人材である。
根っからのオタク気質らしく、あれこれと小ネタをはさみつつ、語られる研究談はとても楽しい。そこには純粋な興味があり、楽しみがあり自虐がある。恵まれた人が世の中にはいるものだ。もちろん、自分で勝ち取ったものだろうけれど。