子供向けミステリの皮を被った作品。というかミステリではないと思う。ミステリの枠からはみ出てしまった作品だ。どちらかといえばエログロ小説。江戸川乱歩の世界に近い。
これは読む人によって好みがとても分かれるように思われる。「人間はそんなにいいもんじゃあないよ」という感覚についていけないと胸くそ悪い思いをする。ある種の問題提起としてはいいかもしれないが、子供向けにこの内容はどうなのか。
というわけでぼくはこの本を子供に読ませたくはない。少なくとも高校生以上だろうか。小学生に読ませてもいい影響があるとは思えない。
ただ、問題提起としての価値はある。ミステリとしての