続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

風に吹かれてⅡ 鈴木敏夫

 

 インタビュー形式で鈴木敏夫が語るジブリの半生。鈴木敏夫プロディーサーの軽い飄々とした語り口の中には、いい加減なように聞こえて、時に厳しい現実が隠れている。その辺りをどうにも重みなく話す感じが、この人のプロデューサーとしての手腕の一つなのだろう。

 

ジブリ映画の成り立ちあれこれや、鈴木・宮崎・高畑の3人の絶妙な人間関係が垣間見えて興味深い。世の中に傑作を生み出し続けるジブリという集団は一体どんな風に動いているのかその独特な世界を感じられる。

 

あと庵野秀明監督と鈴木敏夫プロディーサーの関係性が語られているのも良かった。「風立ちぬ」のラストシーンを宮崎監督が変更した話を聞いて庵野監督が喜ぶ逸話など、なんかいい師弟関係だなと思えて嬉しくなる。いい人間関係ってものの1つだと思う。