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続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

坊っちゃん 夏目漱石

坊っちゃん (新潮文庫)

坊っちゃん (新潮文庫)


「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」(坊っちゃん)

いつだったか立川談志が落語の枕で手塚治虫を褒め称えていた。ついでに夏目漱石も褒め称えていた。曰く「坊っちゃんを描けばいいんです!」と。

この評は正しいように思う。手塚治虫夏目漱石も、共通するのはシンプルにタイトル通りに物語を描くという点だ。

全編を通して描かれるストーリーは、まさに坊っちゃんを描くお話だ。広辞苑坊っちゃんの項目にこのお話を丸々載せても良い。それぐらい、深く、真っ直ぐにひとつのテーマを突き詰めている。それでいて、それ以外の横道には全くそれない。奇跡のように研ぎ澄まされている。

真にうまい文章とは、まさにこのような文章を言うのだろう。