続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

立川談志まくらコレクション 夜明けを待つべし

立川談志の落語のまくら(本題に入る前の小噺)を録音から書き起こした一冊。シリーズ2作目らしく、恥ずかしながらぼくは1作目を読んでいない。

落語全体といわれるとあまり興味はないのだが、なにやら談志の落語には妙に惹きつけられるものがある。それはきっとまくらの中に彼の人生観というか、感情というか、そういったものを包み隠さず放り込んでくれているからではないだろうか。

本人も述べるように立川談志は万人受けするキャラクターではない。しかし、談志に惹きつけられ、場合によっては救われるような気持ちになる人もあるのだ。それも意外と大勢。

なんだか世の中がつまらないと感じたなら、談志を聞いてみればいい。つまらない世の中にも、面白く生きる術はあるのだ。

追記
ところで副題の『夜明けを待つべし』は、談志がちょいちょい話したジョークの一つ。
『電気・ガス無くして明るくする方法』を教えてやろうときて『夜明けを待つべし』と落とす。
一見バカバカしいジョークなわけだが、なんだか妙に深いような気もする。