続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

なめくじ艦隊 志ん生半生記 古今亭志ん生

なめくじ艦隊―志ん生半生記 (ちくま文庫)

なめくじ艦隊―志ん生半生記 (ちくま文庫)

談志もちょいちょい話題に出す志ん生。その波乱万丈の人生は、人生そのものが落語だ。そして志ん生もまた落語に人生を学んだ人なのだ。

人生ってなんだろう、と時々思う。しかし、この本を読みながら「所詮、成り行きに過ぎないのかもしれない」と思った。奇しくも談志の言葉である。世の中には人智を超えた大きな力の流れがある。その中で個人個人はなんとかかんとか浅ましく生きていくしか無いのだ。そんなことを志ん生は誰よりもよくわかっていたのかもしれない。一見行き当たりばったりの人生こそ、真の人生なのかもしれない。