続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

読書の価値 森博嗣

読書の価値 (NHK出版新書 547)

読書の価値 (NHK出版新書 547)

この人は実に理路整然としている。書き手としても、読者としてもそうだ。

本を読むという行為が好きな人は多いだろう。ただ、本を読むことが自分にどのように影響するか、あるいは本を読むことにどのような意味を見出すか、ということを冷静に考えたことのある人は少ないのではないだろうか。

昔、落語家の立川談志は「その本を読む必要があるかどうか判断する力が教養である」と言っていた。なるほど、そうだと思う。だから教養を身につけるためには本を読むこと、すなわち読書について、その意義や価値を整理しなくてはいけない。本書はその一助になると思われる。