関西人だからだろうか。ぼくは無意識に人をボケとツッコミに分類している。コミュニケーションのうえでボケとツッコミの関係性は非常に重要だと思う。ボケとツッコミが揃っていれば、コミュニケーションは円滑に進む。話がちゃんと前へ進んでいく。
「ボケ」とはどういう存在なのか? ぼくは問題提起のできる人物であると思う。様々なものの中に隠れている矛盾を見つけて、それを角が立たない程度に示すことのできる人物だ。議論を始めるために問題提起はかかせない。そして研ぎ澄まされた「ボケ」であるほど議論の効率はいい。
これに対して「ツッコミ」が存在する。提起された問題に異なる視点を与えて、別のものへと昇華させる存在だ。「ボケ」を「笑い」に昇華するプロセスである。こちらは議論を進めていく上で重要となってくる。視点を変えることで問題の本質が変わることはよくあることだと思うし、できるだけよい視点から問題をとらえることが、問題解決には重要だからだ。
結局、コミュニケーションはボケとツッコミの繰り返しなのだと思う。「問題提起→視点を変えて解決策を模索」を繰り返すことで、少しずつ思考を掘り下げていくのだ。ボケばかりでは問題が沸くだけでなかなか解決に至らない。ツッコミだけでは問題を捉えられない。議論がが進まないとイライラしてくる。だから議論の前にはメンバーをちゃんと確認して、誰がボケで誰がツッコミなのかを把握することがとても大事だ。役割があいまいだとなにもできなくなってしまう。どんなに問題が大きくても、議論は人がするものだ。時には、問題よりも人のほうをよく見てみることが大事なこともあると思う。