続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

先を読む頭脳 羽生善治 伊藤毅志 松原仁

先を読む頭脳 (新潮文庫)

先を読む頭脳 (新潮文庫)

『私はトンネルを左側からスコップで掘っていき、右側からはショベルカーで掘っている姿を連想してしまいます』(人類とコンピュータの関わりについて、羽生善治

将棋界の名人羽生さんの言葉を、心理学の 、コンピュータ将棋の2名の大学教員が解説するという一冊。

将棋という俗世から離れた世界(本書で羽生さんが述べるように将棋は性善説のもとに成り立つゲームである)をわかりやすく理解するのにもってこいの一冊だ。

特にコンピュータ将棋の立ち位置や、それに対する羽生さんよ見解は興味深い。とはいえ、この本はもう10年も前前のもの。ムーアの法則に従ってコンピュータは爆裂に進歩している。一方、羽生さんを人間もさらに修練を積んでいる。

そういえば、ついに羽生さんが公式大戦の場に出てくると聞いた。ここ最近の将棋コンピュータの活躍によるのだろう。果たして、どういう結果になるのだろうか。