続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

バタフライエフェクト


「映画を見た」という感じをしっかりと味わえる映画。

主人公エヴァンは日記を読むことで過去へ戻り、自分の行いを改めることができる。自分自身を、愛する彼女を、親友を、母を救うため彼は何度も過去へ旅立つ。

何度も過去をやり直すも、過去の小さな変化はある物事を良い方へ導く一方で別の物事を悪い方向へ運んでしまう。過去をやり直すというSFチックなことを描いているのに、そこには妙なリアリティを感じる。これこそがこの映画の面白みなのだろう。

残念ながら現実にはやり直しはない。映画のようになにもかもが示し合わせたようにハッピーエンディングへ向かうことは現少ない。だから、何かを諦めなくてはならないこともある。人生を前に進めるために一体何を諦め、そして何を得るのか。人生はその選択の繰り返しかもしれない。逆説的にそう感じさせてくれる映画だ。