塗仏の宴 宴の支度 京極夏彦
「しりたいですか」(謎の男)
上巻となる本作では、様々なようかいをモチーフとした短編集のような体で事件が起こる。京極堂が必ず出てくるわけではないが、シリーズおなじみのメンバーはそれぞれの事件に関わっていく。そして、数々の事件はほんのりと繋がりがあることが見えてくる。何か裏にもっと大きなものがある。それを感じながら読み進めると、最後の最後でとんでもないラストを向かえた。
いったいこの事件は何なのか。裏にいるのは何者なのか。何もかもさっぱりわからない。支度は整った。宴の始まりである。