続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

陰陽師 飛天ノ巻 夢枕 漠

陰陽師飛天ノ巻

陰陽師飛天ノ巻

『ではゆくか』
『おう』
『ゆこう』
『ゆこう』
そういうことになった。
(安倍晴明源博雅)

陰陽師シリーズニ作目。一作目では、タイトルに偽りなく、大陰陽師 安倍晴明に主なスポットが当たっていたが、今作では相方、源博雅にもスポットが当たってゆく。博雅のキャラにも深みがましてきて、ますますこの二人が生き生きとしてくる。平安の深い紫の闇の中、二人がポツポツと事件を解決してゆく。静かに漂う、それでいてどこか張り詰めた雰囲気が実にいい。二人の掛け合いもなんとも小気味良い。