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続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

幽霊塔 江戸川乱歩

幽霊塔

幽霊塔

この世の中に、私ほど奇妙な、恐ろしい経験談を持っているものはあるまい(北川光雄)

江戸川乱歩の冒険小説。財宝とが眠ると噂される怪しい幽霊塔。時計塔には果たしてどんなカラクリが眠っているのか。謎を秘めた女、秋子は何者なのか。謎が謎を呼びまくる。強い意志をもつ主人公光雄は秋子に惹かれ、謎だらけの館に挑むことになるのであった。

江戸川乱歩らしいどろどろした雰囲気は残しつつ、子供にも楽しめる冒険譚。むしろ子供向け小説なので、小学生〜中学生のころに読みたかった。今よりもっとのめり込んで読めただろう。

なんといってもこの一冊には、宮崎駿監督が自身の思い出を漫画にしたものがついている。ルパン3世カリオストロの城の種はこの小説だったらしい。宮崎駿なりの小説の解釈や、映画づくりの姿勢が垣間見得て面白い。またこの幽霊塔はイギリスの小説が原作であるようだ。この辺りを通して宮崎駿なりの価値観も漫画の中に示されている。短い漫画だが本編に負けず劣らずの価値がある。