続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

組織論

 「上司が理不尽でやってられねぇ!」という友達の愚痴を聞いていたら、なんか自分なりの「組織論」みたいなのがまとまったのでメモ。


 組織にとって重要なのは、「正当性よりも一貫性」だ。なぜならどんな組織も中身は「人」で、人は個人の正当性に従って動こうとするからだ。放っておくとみんなバラバラの方向へ行ってしまう。どんなに一人一人のベクトルが大きくても、向きが違えば余り意味がない。それは組織がなんのためにあるのかを考えるとわかると思う。すなわち、組織はその構成員が互いに補いあってそれぞれの長所を活かすことで「個人を超える能力を発揮する」ことを目的としている。同じ組織に属していてもそれぞれが異なるベクトルを持っているのでは、それはただ同じ場所にいるだけの「個人」の集まりだ。「組織」を超えることはできない。

 一貫性を出すために、組織にはリーダーが必要だ。リーダーはみんなの意見をまとめ、組織としてのベクトルの向きを決定する。みんなはそれに従う。従うには上下関係というものが必要になってくる。実際に仕事を担うのは「個人」でも、それを「組織」の成果として世の中に発表する責任はリーダーが負っているからだ。「担い手」と「責任者」が違うので、仕事のチェックは責任者が行い、ミスがあれば担い手に指摘する。どうしても責任者のほうが楽に見えてしまうし、コミュニケーションにエラーがあれば理不尽な指摘が来ることもあるかもしれない。
 そこで次は「信頼関係」が重要になってくる。担い手は責任者を信頼していなくてはならない。信頼があれば多少の理不尽さに対しても、なにかもっと深い考えがあるに違いない、と納得することができる。「上司が〜!」となるのは上司を信頼できていないからだ。信頼には根拠が必要だ。担い手自身より「知識がある」とか「経験がある」「過去に実績がある」などがその信頼の根拠になる。だから、責任者は先生とか上司とか必然的に担い手より「上の人」ということになる。「上司が〜!」なる人は信頼できる根拠を探してみるといいかもしれない。もし、根拠が見つからないようであれば、それは上司選びに失敗したのかもしれない。また、逆に責任者も担い手を信頼しなくてはならない。責任者と担い手の考え方が大きくずれていた場合、それを頭ごなしに訂正するだけでは、最終的に偏った考えに陥って重大なミスを犯すかもしれない。頭ごなしに訂正するだけでなく、担い手の意見をよく理解して総合的に判断しなくてはならない。そのためには、担い手がしっかり考えて自分自身の考えを持って行動していると認め、信頼しなくてはならない。

 以上、簡単にまとめると組織に重要なのは「一貫性」「上下関係」「信頼関係」だ。なんともありがちな内容に落ち着いてしまった。とりあえず今のところ、ぼくはそう思って生きている。