以下、無用のことながら 司馬遼太郎
司馬遼太郎のエッセイ集。時代、歴史、文化、思想、民族、個人まで、著者の思索は縦横無尽に世界を駆け巡る。
膨大な文章を綴った著者のエッセイから没後に厳選されたものということもあり、どの一編もハイクオリティで楽しく、そして含蓄がある。
エッセイなので基本的には短く読みやすい。ある程度は編集で整理してあるが、順番通りに読む必要はない。適当に開いたページから読めば良い。非常に気楽に読めるのもいいところだ。ぼくはお風呂で1日1編ずつ読んでみた。いい時間だったと思う。
一旦は読み終えたが、折に触れてときどき読み返してみたい。何か人生に行き詰まったとき、著者のもつ広大な視線に触れることが救いになるような気がする。