続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

サブカルで食う 大槻ケンヂ

 

 

なんだかんだ言って、オーケンも「成功した人」なんだと思った一冊。デビューから最近のあれこれまで、オープンに書いてくれている。

 

じゃ、これを読んでサブカルで食っていけるかというと全くそんなことはない。その生き方には相応の覚悟が必要だし、オーケンも多分尋常ではない努力をしている。

 

つまり、「夢見てんじゃねーよ、バーカ」としっかりサブカルも現実の一側面であることを突きつける本なのだ。

 

「就職せず、好きなことだけやって生きていく」とは聞こえがいいが、実際は「安定した就職はできず、自分の好きなことさえ仕事の出汁として利用される」ということなのだ。そこで生きていけるのは一線を超えた人だけだ。そして一線を超えた人はその自覚がないのだ。それを人は才能というのだろう。

 

夢見がちな友達にオススメしてほしい一冊。この本を読んでも友達の夢が止まらならければ、諦めて友人の船出を見送ろう。その友は成し遂げるかもしれない。あるいはボロボロになって戻ってくるかもしれない。あなたの役割は、いずれの場合も友人をこれまでと同じように受け入れてあげることなのだ。