続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

風の帰る場所 宮崎駿

トトロでお馴染み宮崎駿監督の対談集。ノーカットということで、監督の言葉を真正面から受け取ることができる。

ナウシカから始まった監督の映画は、いつも時代のうねりの中で形を作ってきた。そんな大変な現場の雰囲気と、時代時代の中で監督が何を作るべきと感じていたのかが察せる一冊。

終盤の監督の言葉に「どんな時代になっても世界を肯定したいという気持ちが自分の中にある」というのが個人的には印象的だった。そういう根幹を持ちながら、でもアニメーションでフィクションの世界を描く。そんなアニメを見て僕たちは何かしらのパワーを得て現実の世界を生きている。なんとも不思議な…いや、当たり前のことなのかもしれない。