続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

陰陽師 天鼓の巻 夢枕獏

陰陽師―天鼓ノ巻 (文春文庫)

陰陽師―天鼓ノ巻 (文春文庫)

「飲め、博雅。今宵は、生涯に二度とあることのない夜ぞ」(晴明)

シリーズ第10作ぐらいか?いっぱいありすぎてよくわからなくなってきた。相変わらずの晴明&博雅コンビが深い平安の夜の闇のなか、奇々怪界な事件に出くわしていく。

個人的には霹靂神(はたたがみ)の一編がよかった。この一編では事件らしい事件はないのだが、逆にそれがいい。平安の闇の中にもおもしろきもの、楽しきものが存在する。いつもと少し違う切り口が面白かった。