続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

少女キネマ 一肇

ずっと、暗闇におりました(プロローグ、第1行)
2浪の果てに中堅大学へ入学した十倉和成。かつてのキネマ研究部のボロ下宿で無為な日々を過ごす彼のもとに、天井裏から清楚な女子高生・さちが舞い降りてきた。果たしてこの出会いはどうなるのか。

よくまとまったストーリー。登場人物も分かりやすく楽しいキャラクターだ。お手本のような青春小説。そして十倉と、その友人にまつわるミステリが話を引っ張る。

森見登美彦の「夜は短し~」と同じ匂いを感じた。個人的にはとても好きなジャンルである。

全部読み終わったあと、もう一度プロローグに戻るといい。全てが繋がって、すごくいい余韻に浸れた。