続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

学問のすすめ 福沢諭吉

学問のすゝめ (岩波文庫)

学問のすゝめ (岩波文庫)

『天は人の上に人を造らずと言えり』
『されば賢人と愚人との別は、学ぶと学ばざるにとに由って出来るものなり』

冒頭の一文は有名だが、読んだことの無い人の方が多いと思われる一冊。こういう本は意外とある。そしてこういう本こそ読むべきでは無いかと最近思ったのだ。有名な一文だけでその一冊の言わんとすることを計ってはいけない。当たり前ではあるのだが。

さて本作は学問に対する福沢諭吉の考えをまとめたものである。どうして人は学ばなくてはいけないのか。学問を持って人は何をすべきなのか。また国と民のあるべき姿とは。これは生きるために必要な教養だと思う。全て正しいとは言わないが、こういう考え方を持つことが大切だ。一人一人の人間が、地に足つけて生きることが、国の発展につながる。安寧に身を任せては、人も国も滅んでしまうのだ。

小学生や中学生に文体が難しいが、是非若い世代にこそ読んでほしい。現代の平易な言葉に直した改訂版とか出ないだろうか。そして小学校の教科書に1章だけでも載せてほしいと思った。