続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

傷物語 西尾維新

傷物語 涜葬版

傷物語 涜葬版

「キスショット。僕は人間なんだよ」(阿良々木暦)
「そうか。儂は吸血鬼じゃ」(キスショット)

化物語シリーズ第…何弾なんだろうか?
適当に読んでいるので何作目かよくわからない。

本作はシリーズ始まりの物語。主人公・阿良々木暦が吸血鬼・キスショットと出会った顛末を描く。

ライトノベルらしくさくさく読めるが、なかなか描写はえげつない。エグさやグロさは妖怪譚には必須というところか。吸血鬼が出てくる以上当然の描写なのか。

登場人物それぞれの思惑がわかりやすく、またそのすれ違う様がドラマを生み出している。ファンタジーなのに、妙なリアリティがあるのはこのすれ違いのドラマがリアルだからだろう。絶妙なバランス感覚だと思った。