続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

浜村渚の計算ノート 青柳碧人

数学をテーマにした探偵小説、ということでぜひ読んで見たかった。しかし、どうにも今ひとつ。

数学を愛するものが犯罪を犯すというのもいただけない。数学は教育に良くないとして、文系科目に偏った教育改革の起きる世界設定もリアリティがない。


登場する数学の知識も割とあっさりしている。4色問題やインドで発見された0など。どこかで聞いたことがあるんじゃないだろうか。かといって犯人にキラリと光るカリスマやインパクトもない。

ついでに、各章を対数で表したり、項を平方根を表したりするのもちょっと露骨すぎて恥ずかしい。

というわけで、中学生以下にオススメする一冊。おっさんが楽しむには、少々テンションが高すぎる一冊だった。