続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

宮本武蔵 三 吉川英治

宮本武蔵(三) (吉川英治歴史時代文庫)

宮本武蔵(三) (吉川英治歴史時代文庫)

『作法は茶事ではない、作法は心がまえ』(本阿弥光悦

来るべき吉岡清十郎との果し合いに向け、己を磨かんとする武蔵。果たして勝負の行方は。

この他、佐々木小次郎が舞台に上がり物語はますます複雑な人間模様を成していく。キレイな絨毯のように、丁寧に、丁寧に物語が織り進められていく。

ぼくが最も印象に残ったのは武蔵と本阿弥光悦の邂逅の場面。野獣のような武蔵と穏やかな草花のような光悦。両者の対比がおもしろい。そして、それに気づき悩む武蔵を凄いと感じた。まだまだ成長していく武蔵の中でこの出会いはきっと大きなものになるのだろう。