続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

パプリカ 筒井康隆

パプリカ (新潮文庫)

パプリカ (新潮文庫)

『それで、あれはやっぱり、夢だったのかなあ』(陣内)

アニメ映画に刺激されて原作へ。いい映画を観たパターン。

期待通り素晴らしいSFだった。映画では『ん?』となった部分もクリアに。

映画では氷室の悪夢のイメージが凄まじかった。監督の頭は大丈夫かと思えるほどの百鬼夜行

この小説では氷室が悪魔に堕ちる描写が凄まじい。DCミニにより分裂病患者の夢を投射された氷室は、悪夢に飲み込まれ精神崩壊を起こす。これを小山内の視点から描写しているのだが、実に恐ろしい迫力ある描写となっている。文字だけでここまでの表現ができるものかと驚愕した。