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続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

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ママとぼくは決めた。とりあえずなんでも試してみようって。

やっとレンタルが始まった。公開当時から注目していた映画。田舎にいたので近所の映画館では上映されなかったのだ。

若い母と5歳の息子、2人は納屋に閉じ込められていた。犯人の男に母は7年前に誘拐・幽閉され、納屋で息子を産んだのだった。物語はむすこの5歳の誕生日で始まる。彼に「外の世界」の存在を隠していた母は、成長した息子の姿を見て決意する。真実を告げ、息子のために逃げ出すのだ。親子は脱出に成功する。しかし、世界の好奇の目が良くも悪くも親子に集中するのであった。

実はをもとにした映画ということだが、事件そのものはあくまで物語のきっかけである。メインストーリーは親子の救出後からだ。7年間の幽閉は人間に大きな影響を与えている。自分の意思ではないにしても、引きこもっていたようなものなのだ。楽しいことも、新しいこともない幽閉生活は、裏返せばとても安定した心地よい暮らしでもある。「外の世界」は不測の事態に溢れ、思うようには動かない。個人の意思でコントロールできるほど小さな枠ではない。

小さな男の子が「外の世界」を受け入れていく姿を通して、この映画は「現実に生きろ」というメッセージを観客に投げかけている。目の前にあるものに触れてこそ生きることにつながるのだ。事件やドラマを通して「生きる」ことを考えさせられる、実に深みのあるいい映画だった。


追記(2016-09-24)
この映画を見ながら、脳裏によぎったのはまたしても筋肉少女帯の「ロコ!思うままに」であった。

「暗闇から外に出ろ」
「現実には思い通りにならないこともあるが、それでも思った通りに生きてみろ」

そんなメッセージが共通するのだろうか。