続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

宮本武蔵(一) 吉川英治

宮本武蔵(一) (吉川英治歴史時代文庫)

宮本武蔵(一) (吉川英治歴史時代文庫)

『文武二道とは、ふた道と読むのではない。ふたつを備えて、一つ道だよ。---わかるか、武蔵』(沢庵和尚)

宮本武蔵の生涯を描く歴史小説。マンガ『バガボンド』の元でもあるようだ。

第1巻では青年武蔵の姿が描かれる。武功を求め、獣のように暴れ、夢打ち砕かれた関ヶ原。村へ帰るも罪人として捕らえられ、沢庵和尚の機智に救われる。そして獣は、1人の人間を目指し生きることを学ぶのであった。

面白い。あまり歴史小説は読んだことがないが、文章の巧さにぐっと引き込まれた。特に第一行目が良い。

『---どうなるものか、この天地の大きな動きが。』

これだけで作品の世界に引き込まれる。名著なのだと感じた。