続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

博士と狂人 サイモン・ウィンチェスター

博士と狂人―世界最高の辞書OEDの誕生秘話 (ハヤカワ文庫NF)

博士と狂人―世界最高の辞書OEDの誕生秘話 (ハヤカワ文庫NF)

『だからこそ、百二十年以上たったいま、このささやかな記述は彼に捧げる言葉で始まるのが適切だと思われる』(著者)

辞書、その存在を意識して生きる人間はどれほどいるのだろうか。この本を読んだならその存在をないがしろにすることはできないだろう。ああ、辞書こそ純化された知識の結晶なのだ。

ぼくたちは知らない言葉をものの数秒でインターネットで検索できる世界に生きている。でも、そのベースを誰が作ったのか。他人の成し遂げた仕事に想いを馳せることは、己の鍛錬につながる。仕事に悩む人にこの1冊を進めたい。