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続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

赤めだか

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赤めだか (扶桑社文庫)

赤めだか (扶桑社文庫)

『最期には己の人生と己の語る作品がどこでフィットするか、この問題にぶつかってくると思います』(立川談志

立川談春一代記。そう見せておいて、実は師匠談志を語る一作である。

競艇選手に憧れる佐々木少年は、ふとした拍子に落語と出会う。談志に惚れ込み、高校中退して弟子入り。過酷で理不尽な前座修行が始まる。

修行といえばの苦労話に格好をつけて、端々にでてくるのは師匠・立川談志のエピソードの数々。あまり語られることのなかった、厳しさと優しさを兼ね備えた師匠としての立川談志である。談志本人はそんな表現を絶対認めないだろうが。

非常に読みやすく洗練された文章で、しゃべりがうまい人は書くのもうまいもんだと感じた。落語の世界、というものがスッと頭に入ってくる。落語に興味がない人もどうか一つ手にとってもらいたい。