続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

カッコーの巣の上で

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主人公マクマーフイは罪を逃れるため、精神異常者を装って精神病院へ収監される。病院を縛る様々なルールの中、彼は持ち前の破天荒さで人間らしく生きていく。

ラストシーンは衝撃だ。ネタバレとなるが、主人公マクマーフイはロボトミー手術を受け、人間の尊厳を失う。彼の親友であるビッグチーフは、終わりの時を用意する。

登場人物の中に1人も悪人はいない。みな己れの職務に、己れの欲望に忠実に生きている。取るべき道を選んでいても、地獄へ突き進むことはあるのだ。人の世の悲しさをこんなにも表現した映画があるだろうか。