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続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

月は幽咽のデバイス 森博嗣

月は幽咽のデバイス (講談社文庫)

月は幽咽のデバイス (講談社文庫)



『偶然のうち半分は、人の努力の結晶です』(保呂草潤平)

オオカミ男が出るという大豪邸。奇妙な屋敷で瀬在丸紅子たちは、凄惨な死体を発見する。床一面に血が飛び散る密室で紅子は何を見出すのか。

久しぶりのVシリーズ。なかなか中古で見つからなくて苦労する。教科書をなぞるよう古典的なミステリーの雰囲気とトリックは健在だ。

本作では『女』としての瀬在丸紅子がほんの少し垣間見える。同じ天才女性でも四季には描かれなかった(存在しなかった?)側面だ。絶妙なバランスで存在する紅子さんは儚くとても美しい。

事件そのものはおまけのように感じるほど、紅子さんの存在感がすごい。さすがあの人の母である。