続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

小さいおうち

 

小さいおうち

小さいおうち

 

 

戦争というものをその国に生きる普通の人々の視点で描いた映画。

ジブリ風立ちぬにも同じ空気を感じたように思う。
 
戦争っていうのは一体なんなんだろうか。国というものを動かす人にとっては威信を、正義をかけた戦いなのだろう。一方で、その国に生きる人々にとっては、ある種のお祭り騒ぎであり、どこからともなく湧き上がる得体の知れない黒雲のように見えたのではないだろうか。
 
得体の知れない恐怖が、じわりじわりと締め付けてくる。そんな感覚に人々の生活は荒らされたに違いない。戦争に苦しんだのは兵隊や、空襲にあった人々だけではない。形は違えど、一人一人に真綿で締め付けるような苦しみが襲いかかったのであろう。