続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

檸檬

梶井基次郎 檸檬

これは一体どういうジャンルになるのだろう。ある男の心持ちを、ただあるがままに書いたような作品だ。

それでいて、なかなか感情移入してしまう。妙に納得してしまう。レモン一つでコロっと変わる男の心。人の心はこんなにもコロっと変わるものなのか。たぶん、ぼくは変わるものだと思う。そして、心が変われば世界も変わって見えるのだ。憂鬱と絶望の中にあっても、すがすがしいレモン1つで世界に希望を見出すことができる。どん底の時は、レモンを探して生きていくしかないのだ。