続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

かもめのジョナサン 完成版 リチャード・バック

 

かもめのジョナサン完成版

かもめのジョナサン完成版

 

 

 
『ただの暇つぶしさ』(ジョナサン)
 
かもめのジョナサンを初めて読んだのは中学生のころだろうか。なんだかこの一冊に人生の全てが詰まっているような気がして、何度も繰り返し読んだものだった。
 
そんな完成された(と、少なくともぼくは感じていた)作品に、まさか第4章があるとは!
 
第4章は、いうなれば『自分の生のあとにつながるも』を表すものだと思う。ひとたび『立派』なイメージが社会によって与えられれば、それは信仰の対象となる。その中で話はおおげさに盛られることもあって、本来の意味は薄れ、盲目的な宗教を産むのだ。
 
大切なのは、自らの頭で考え挑戦することだ。やたらと立派なものを持ち上げ、自分との差を嘆くことではない。
 
本書は、章の増減に関わらず、『生きること』の本質を捉えた作品であると思う。