かもめのジョナサン 完成版 リチャード・バック
『ただの暇つぶしさ』(ジョナサン)
そんな完成された(と、少なくともぼくは感じていた)作品に、 まさか第4章があるとは!
第4章は、いうなれば『自分の生のあとにつながるも』を表すものだと思う。 ひとたび『立派』なイメージが社会によって与えられれば、 それは信仰の対象となる。その中で話はおおげさに盛られることもあって、 本来の意味は薄れ、盲目的な宗教を産むのだ。
大切なのは、自らの頭で考え挑戦することだ。 やたらと立派なものを持ち上げ、 自分との差を嘆くことではない。
本書は、章の増減に関わらず、『生きること』 の本質を捉えた作品であると思う。