続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

くるぐる使い 大槻ケンヂ

くるぐる使い (角川文庫)

くるぐる使い (角川文庫)

『まったく現実は夜の夢よりうつろだな』

大槻ケンヂが『超常現象青春小説』と銘打つ短編集。

不思議の国のアリス』みたいな不条理なお話かとおもったが、そんなことはなかった。この短編集は、『超常現象って言葉に騙されんな。なんか理屈があるはずなんだ!』というメッセージの塊なんだと思う。

異端なものにも、化け物にも。きっとあちら側にはあちら側の理屈があるのだとぼくは思う。大槻ケンヂは、それを理解しようと努力するタイプの人なんだろうか。それとも、そういう見せかけなのか。何にしても、危なっかしいことをやる人である。