続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

世界は数字でできている?

数学は大事だなぁ、と思うメモ。

科学の世界は程度階層構造になっていて、下層の世界に基づいてより上層の世界が広がっていく、というようになってます(上とか下とかっていうのは優劣じゃなくてあくまで学問上の位置づけです)。

ぼくは生物学の世界に携わる人間なので、その視点から見ると、生物学っていうのは化学に基づく世界なんだと感じます。高校レベルの浅い知識ですが化学の法則の多くは物理学に基づくと思われます。そして物理学は、アインシュタインの言葉にもあるように、数学の言葉で描かれます。

というわけで生物学の根っこにあるのは数学だと考えます。どんな木も、特に大きな木ほど、根っこがしっかりしていないと倒れてしまいます。だから、常に根っこを意識しないといけません。

生物の世界を数学の世界にまでもっていく作業は「定量化」と呼ばれます。生物から得られる情報はなかなか数値にできません。ちょっとした行動の変化だったり、元気の違いだったり。目で見えるだけのものを数字にするのは想像以上に難しい。

しかしそれでも、生き物が示す情報を一つ一つルールを定めて数値におきなおしていくことで、感覚的にしか得られなかった情報を、客観的に意味のある数字にすることができると思います。

なんでもかんでもという訳にはいきませんが、常に数字を意識して、可能なかぎり数学の世界の言葉で表現することが、研究の第一歩なのかもしれません。