続: ぼくの一時保存

主に読書ブログ。たまに頭からはみ出したものをメモ。

青空文庫

トカトントン 太宰治

太宰治 トカトントン 「ただそれを空想してみるばかりで、実行の勇気はありませんでした」(私) 本作は「私」がとある作家へ書いた手紙の体を取っている。短編だがえぐりこむような表現がグッとくる。 「私」は戦争がおわり、故郷へ帰ってくる。小説家を目指…

檸檬

梶井基次郎 檸檬これは一体どういうジャンルになるのだろう。ある男の心持ちを、ただあるがままに書いたような作品だ。それでいて、なかなか感情移入してしまう。妙に納得してしまう。レモン一つでコロっと変わる男の心。人の心はこんなにもコロっと変わるも…

藪の中 芥川龍之介

芥川龍之介 藪の中藪の中で一人の男の遺体が発見された。検びしはそれについて証言を集めるも。。。ただ、証言を集めて物語を解きほぐすだけかと思いきや、途中から犯人の告白や霊の独白まで入ってくる。結果、全ては矛盾し、真実は闇の中ならぬ藪の中へ。ひ…

イワンの馬鹿 トルストイ

青空文庫 トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 イワンの馬鹿 SKAZKA O IVANE-DURAKE 『いいとも、いいとも。』(イワン) ネット上で青空文庫が読めるとは知らなかった。これがタブレット端末(iPad mini)と相性抜群である。ちょくちょくお世話になることになりそう…